「オレがやらなきゃ誰がやる。今すぐしなけりゃいつできる」 小学5年の夏、転校に際し担任の先生が色紙に書いてくれたこの言葉。 半世紀経った今も忘れられない座右の銘です。 人口減少、少子高齢化、グローバル化、デジタル革命、カーボンニュートラル、防疫対策・・・ 20年30年先の将来に向けて、今やらなければならないことは山ほどあります。先送りはできません。 子どもや孫が大きくなった時に、「住んでてよかった」と思える地域社会を創っていくことが私たち政治家の責務です。 県政3期目、未来を見据え、民間企業と浜松市議会議員で培った経験を活かし「元気な静岡県」を創っていきます。
今日はそのまとめとして、会派メンバーや経営管理部、企画広報部の職員さんにも集まっていただき、報告会を開催しました。
結論から言えば・・・、
「静岡県の行政マネジメントシステムは、行政の生産性向上という点では、かなり有効に機能している」
・・・ということです。
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(財)日本生産性本部は、いろいろな自治体のマネジメントシステムをチェックしており、昨年、浜松市のシステムを診断した時もいくつかの改善提案をしてくれました。
今回、県のシステムを診断した研究員は、「シンプルで、しかも工夫されていますね」と感心している様子でした。
静岡県は、石川前知事時代からNPM(ニュー・パブリック・マネジメント=新公共経営)に熱心に取り組んでおり、年間1万5千件を超える改善提案(ひとり1改革運動)が出されるなど、民間のカイゼン意識がかなり根付いている・・・と、私も感じていました。
それが客観的に評価されたわけです。
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診断結果を簡単に書くのは難しいのですが・・・、
「計画(P)→実行(D)→評価(C)→改善(A)→次年度の計画(P)→・・・」という “マネジメントサイクル” が、「総合計画(基本計画)」をベースに、「業務棚卸表」というツールを使い、うまく回っている
・・・ということになります。
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特徴はいくつかありますが、浜松市と比較して、次のような点が挙げられます。
★県の「組織」が「総合計画(基本計画)」の項目と一致している
浜松市議会議員の時、「総合計画と予算と担当部門がバラバラで、責任の所在が不明確」と思っていましたが、静岡県では総合計画の実施主体が明確です。
★「総合計画(基本計画)」が「業務棚卸表」とリンクしている
浜松市では「総合計画」とは別に「行政評価(政策・事業評価)」を行っており、評価と施策の関連づけが明確ではありませんでした。県では「業務棚卸表」の評価が次の計画につながっています。
★「総合計画(基本計画)」が職場にブレイクダウンされている
浜松市では「目標管理制度」に近いしくみを持っていましたが、総合計画との関連はありませんでした。一方、県の「業務棚卸表」は、課より小さな職場単位である「班長」と「班員」の調整で作られているので、結果として総合計画の施策目標が職員個人まで伝わることになります。
なお私は、「業務棚卸表」は、施策評価はできても、事業評価が十分にできないのではないか・・・と思っていたのですが、研究員に「機能していると思いますよ」と言われました。正直、意外でしたが、この「業務棚卸表」はなかなか奥深いもののようです。
★予算要求時に施策の達成目標が明確化されている
浜松市議会議員の時、「政策・事業シートを使って目標を明確にして予算要求してはどうか?」と質問をしたことがあります。
“この事業をこれだけやるから、この予算をつけてくれ”という積極的な姿勢を示すべきだと考えたからです。県のしくみはすでにそうなっているようです。
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今回の分析結果を使って、来週の本会議で、提言型の質問をしようと思っていたのですが、“肩透かし”を食ったような感じです・・・^^;(喜ぶべきかもしれませんが)
一方、システムはできていても、それを運用するのは「人」です。職員の育成や人事評価制度にも工夫が見られますが、まだ改善できることは多いと感じています。
ただ、今の人事評価制度は昨年導入されたばかりで、私もまだ半年しか見ていませんので、この点は引き続きチェックしていくつもりです。
なお、せっかくシステムがあるのですから、職員だけでなく私たち議員も、しくみを理解して、使っていかなくてはいけません。決算審査などで活用したいですね。
今回の分析では、「行政改革」の視点では合格点を与えられそうですが、来週の一般質問では2点の改善提案をするつもりです。
なお「財政改革」の視点ではまだまだ課題もありそうです。報告会終了後、研究員に、「公会計改革の手法を使って、今後、県の財政を分析しよう」と提案しました。
来年に向けてさらに政務調査研究を続けます。