ふじのくに総合計画

先日から、静岡県の総合計画「富国有徳の理想郷 “ふじのくに” のグランドデザイン」を見ています(熟読とはいきませんが・・・)。

市町村と違い、県には総合計画の策定義務はありませんが、川勝知事の肝いりで作ったとか・・・。前書きを読むと、確かに知事の意気込みが伝わってきます。

基本計画は、9つの柱から成っています。

1.「命」を守る危機管理

<“ふじのくに”の徳のある人材の育成>

2-1.「有徳の人」づくり

2-2.「憧れ」を呼ぶ“ふじのくに”づくり

<“ふじのくに”の豊かさの実現>

3-1.一流の「ものづくり」と「ものづかい」の創造

3-2.「和」を尊重する暮らしの形成

3-3.「安心」の健康福祉の実現

<“ふじのくに”の自立の実現>

4-1.ヒト、モノ、地域を結ぶ「基盤」づくり

4-2.「安全」な生活と交通の確保

4-3.地域主権を拓く「行政経営」

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1の危機管理はさすがに県ならではの取り組みです。また4-2の警察行政と広域交通もまさに「広域行政」として必要な行政施策です。

一方、あとの項目は、「広域行政」としての県と「基礎自治体」である市町村の役割分担が、よくわからないものがたくさんありました。

特に、規模の小さい自治体はともかく、政令市である浜松市では、多くのことを県同様に取り組んでいることから、このあたりの整理(権限・財源委譲)が必要かと思いました。

そういう仕事を、ぜひ、やりたいものだと思います。

★総合計画
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また、行政経営では、足りない視点がたくさんあります。

21年度決算の財務諸表や23年度予算を見ると、財政健全化の視点からは程遠い内容といえます。

“通常の県債”は目標の2兆円以下というものの、「臨時財政対策債」などを入れると、総会計ベースの借金は2兆5369億円を見込んでいます。

“通常の・・・”などという、わかりにくい表現(指標)はやめるべきです。

特に、21年度決算の財務諸表(基準モデル)を見ると、1兆5千億円を超える「事業用資産」や2兆6千億円を超える「インフラ資産」を有するものの、負債が3兆3951億円もあることがわかります。

要は、県の負債総額(将来負担)は「3兆3951億円」だということです。

ファシリティマネジメント(資産経営)についての言及もありません。

浜松市で、厳しい財政運営を見てきた目線で見ると、やれることがたくさんありそうです。

今後は「外郭団体」もチェックします。

★23年度当初予算

★財務諸表はこちら


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