フラワーパーク再生計画の見直し

先ほど「行財政改革推進特別委員会」が終わりました。

テーマは2つ。「1.区出先機関再構築の基本方針(骨子)案」、「2.フラワー・フルーツパークの方向性」です。

★「1」について

平成24年度から「地域自治区(地域自治センター)」を廃止した後の行政のあり方に関する素案です。

「本庁」「区役所」「(仮称)地域協働センター」の三階層にしていこうという考えが示されましたが、まだあまり具体性はありませんでした。

おそらく、できるだけ初期の議論から「情報をオープンにしていこう」という当局の姿勢だと思います。その点は評価したいと思います。

天竜区や北区の中山間地域の地域自治の仕組みは、人口だけでは計れません。今後の検証が必要です。

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★「2」について

特別委員会は議決をする場ではないのですが、今日の結論としては、①「フラワーパーク」「フルーツパーク」を分離して、「フラワーパーク」は「フラワー・フルーツパーク公社」が、「フルーツパーク」は新法人を設立し運営する。

そして、②「フラワーパーク再生計画については見直す」ということでよいと思います。

私は、いくつかの視点で、この②の計画に反対しました。

1.人員計画

フルーツパークの新法人に17人の公社職員を雇用してもらうことを前提に計画が立てられているが、雇用される保証はないこと(リスク管理が必要)。

2.イルミネーションへの投資

3億0710万円を投資して350万球のイルミネーションを設置する計画だが、25万人の入場者増が図れるという見込みが非常に甘いこと。

3.収支計画そのものの妥当性

計画では、6年目から入場者減、9年後には赤字になっており、施設維持管理費の計上額も少なく、減価償却費も計上されていない。そもそも計画として相応しくないこと。

・・・などです。

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他の委員からも、「責任はだれが取るんだ?」との意見が出されましたが、誰が責任を取ろうとも、楽観的な計画で、最終的に負担を強いられるのは、市=市民です。

最後のとりまとめのところでは、いろんな意見がありましたが、「再生計画は見直す」ことになったものと認識しています。

今後、5月定例会に、公社の平成23年度事業計画が「報告」されます。

「報告」ですので、結論は「聞き置く」になるのですが、その中で、どのように見直されているか、議会として引き続きのチェックが必要です。

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今回の件で、もう一つ特筆したいのは、このように、「議会の予算審議を経ないで、4億5710万円もの税負担を可能にする仕組み」のあり方です。

通常の「債務負担行為」であれば、当初予算の審議事項になるのですが、フラワー・フルーツパーク公社への債務負担行為は、すでに「損失補償20億円までOK」と決められていおり、今回の投資はその枠内なので、議決を経ないでもOKということでした。

外郭団体の経営の自由度を考えてのことでしょうが、「危ない外郭団体」が増えている中、債務負担行為の限度額については、見直しが必要ではないでしょうか。今後の研究課題にします。

「フォルテの清算」で得た痛い教訓は、まだ活かされていません。外郭団体・3セクのチェックはまだまだ不十分です。

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今日提出された資料で、もう一つ指摘しておきました。借地の解消についてです。

前回の委員会で、「借地の解消はどうなっているのか?」と聞いたのに対し、当局は「申し出があったものについて、予算の範囲内で対応している」という旨の答弁がありました。

積極的ではないにしろ、借地の解消に取り組んでいるような答弁でしたが、何のことはありません。

資料によると、平成19年度から21年度までの期間で、フルーツパークの借地解消は「ゼロ」。舘山寺総合公園では「1筆138㎡」となっていましたが、聞けば「動物園」とのこと。

結局、農林水産部は、市の方針である借地解消に、まったく取り組んでいないということです。

行財政改革に最も必要なものは「意識改革」です。

どんな計画を作っても、これでは再生は困難でしょう。


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