財政の中期試算

県が「★財政の中期試算」を公表しました。



そもそも前提条件で内閣府が“ベースラインケース”としている名目成長率は1.3%~1.9%となっていますが、設定が難しいですよね。



個人的には、“ベースラインケース”の“パターン1”で見るべきだと思いますが、現状の推計方法では、今後も厳しい財政状況は続きそうです。



さらに「推計方法」をみると、投資的経費の見込みが甘いのではないかと懸念します。理由はインフラや公共施設の老朽化です。



以前、更新費用の試算を拝見しましたが、見直しをしないと施設で約50億円、インフラでは250億円もの財源不足が想定されていました。



この財源不足が見直しによって、どのくらい改善でき、どのくらいの投資的経費を確保する必要があるかがわかると思います。早急にこの試算を行うべきではないでしょうか。



これからの財政は「ビルド&スクラップ」の考え方で進める必要があります。



持続可能な社会を創るために必要なおカネを確保して、その財源をねん出するために事業のスクラップを聖域なく行うということですね。議会でもしっかりスクラップのお手伝いをしていきたいと思います。



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中期試算を見て心配になったのが、H29年度の政令市への教職員給与の財源移譲です。



静岡市と浜松市に674億円が移譲され、歳出が減少しています。しかしその財源と推測される個人県民税は238億円、国庫支出金は119億円、一部関係する地方交付税は191億円です(地方交付税は税収増などの要因もあるので移譲される額そのものではないと思います)。



政令市の財政を圧迫しないか、よく見ておく必要がありそうです。


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